大きく変わる!減価償却制度

更新日: 2007/11/10

本年の税制改正で減価償却制度の大きな改正がありました。
主な改正事項は、①残存価額、償却可能限度額の撤廃②新たな定率法の導入です。

1残存価額、償却可能限度額の撤廃
これまで償却可能限度額は、取得価額の95%までとされていましたが、耐用年数経過時点に「残存価額1円」まで償却できるようになりました。たとえば、これまでは100万円の資産を購入し、耐用年数が経過した後でもその資産が現存する限りは、5万円の帳簿価額がいつまでも残っていました。今回の改正により、1円になるまで償却できます。
この規定は、平成19年4月1日以降に取得した資産から適用されますが、それまでに取得した資産についても、残り5%を順次5年間で取得価額の1%ずつ1円になるまで償却していくことになります。

2新たな定率法
まず、定率法の償却率が大幅に変更されました。定額法の償却額の原則2.5倍に設定された償却率が適用されます(いわゆる250%定率法)。これまでの制度に比べて早い段階において多額の償却を行うことが可能になりました。この規定は、平成19年4月1日以後に取得をする減価償却資産から適用されます。

(例)車両運搬具(乗用車)
取得価額3,000,000円、耐用年数6年 定率法

  平成19年3月31日以前取得  平成19年4月1日以降取得
初年度  3,000,000×0.319=957,000(償却費) 3,000,000×0.417=1,251,000(償却費)
翌年度  3,000,000-957,000=2,043,000
2,043,000×0,319=651,717(償却費) 
3,000,000-1,251,000=1,749,000
1,749,000×0.417=729,333(償却費)

(注)ただし、年度途中で取得した場合、初年の償却費は月割りになります。

 

また、この定率法を採用している場合で償却が進むと250%定率法により計算した減価償却額が一定の金額を下回る時に、定率法を定額法に切り替えて減価償却を計算することになります。この方法を適用することによって、定率法を採用している場合にも耐用年数経過時点に1円になるまで償却できることになります。

なお、償却方法についての届出がない場合、法人は、原則として定率法ですが、個人事業の場合は、定額法となっています。個人事業で定額法から定率法に変更したい場合は、変更する年の3月15日までに変更承認申請書を提出する必要がありますが、平成19年分の所得税に限って来年(20年)の3月15日までに申請書を提出すれば19年分から定率法に変更できる特例も設けられました。