令和2年分の年末調整

更新日: 2020/11/04

令和2年分の年末調整は以下の点が昨年と変わりました。

 

 1、給与所得控除額の改正

   給与所得控除額の改正により、最低の控除額が65万円から55万円と引き下げが行われる等、

   それぞれの給与収入により給与所得控除額が変更となっています。

 

 2、基礎控除の変更及び所得金額調整控除の創設

  ⑴基礎控除額の改正

   昨年は、一律38万円でしたが、48万円に引き上がるとともに合計所得金額により段階的に

   控除額が変動します。

  (合計所得金額が2400万円を超える場合は控除額が段階的に減額となります。)

 

  ⑵所得金額調整控除の創設

   その年の給与の収入金額が850万円を超える方のうち、

   ①特別障害者に該当する人 

   ②年齢23歳未満の扶養親族を有する人 

   ③特別障害者である同一生計配偶者もしくは扶養親族を有する人 

   については一定の金額を給与所得の金額から控除することになりました。

 

  ⑶【給与所得者の基礎控除申告書】【所得金額調整控除申告書】の新設

   上記⑴及び⑵の改正に伴って、

   ①給与所得者の基礎控除申告書 

   ②所得金額調整控除申告書

   の書式が増えました。

 

 3、各種所得金額等を受けるための扶養親族等の合計所得金額要件等の改正

   同一生計配偶者、扶養親族、源泉控除対象配偶者、配偶者特別控除の対象となる配偶者及び

   勤労学生の合計所得金額要件がそれぞれ10万円引き上げられました。

 

   4、ひとり親控除及び寡婦(寡夫)控除の改正

  ⑴未婚のひとり親に対する税制上の措置

   所得者がひとり親である場合には、ひとり親控除として35万円を控除することとされました。

   要件は

   ①その人と生計を一にする子を有すること

   ②合計所得金額が500万円以下であること 

   ③その人と事実上婚姻関係と同様の事情にあると認められる人がいないこと。

 

  ⑵寡婦(寡夫)控除の見直し

   寡婦の要件について次の見直しが行われました。

   ①扶養親族を有する寡婦について、上記⑴の②の要件が追加されました。

   ②上記⑴の③の要件が追加されました。