所得拡大促進税制の見直し

更新日: 2018/08/01

 

平成30年度税制改正 ~所得拡大促進税制の見直し~

 所得拡大促進税とは従業員への給与が一定割合以上増加するなどの要件を満たした場合、当期の法人税額から一定の税額が控除される制度です。平成30年度の税制改正で、この制度の見直しがされました。

 

(1)  中小企業における賃上げの促進に係る税制は次のようになります。

 

〔要件〕

①継続雇用者給与等支給額が前年度比で1.5%以上増加していること

 

〔税額控除〕

①通常  給与等支給総額の対前年度増加額の15%の税額控除

                   (法人税額の20%が上限)

②上乗せ  継続雇用者給与等支給額の増加率が2.5%以上であり

以下のイ又はロのいずれかを満たす場合

 ⇒ 10%上乗せされ25%の税額控除

(法人税額の20%が上限)        

    イ、教育訓練費が対前年度比10%以上増加

    ロ、中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画の認定を受けて

     おり、経営力向上がなされていること

 

(2)  大企業における賃上げの促進に係る税制は次のようになります。

 

〔要件〕

①継続雇用者給与等支給額が前年度比で3%以上増加していること

 

②国内で当期の減価償却費の9割以上の設備投資を行うこと

 

〔税額控除〕

①通常  給与等支給総額の対前年度増加額の15%の税額控除

                  (法人税額の20%が上限)

②上乗せ  当期の教育訓練費が前期・前々期の教育訓練費の平均の

20%以上増加した場合

 ⇒ 5%上乗せされ20%の税額控除 

                  (法人税額の20%が上限)

 

※この改正は平成30年(2018年)4月1日から平成33年(2021年)3月31日までに開始する事業年度に適用されます。